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Interior, Exterior, "Median"

ウチ・ソト

家の内と外に加え、その中間の空間が大切、ということが行き着いた答えでした。

実際、「中間の空間」は昔からあります。土間、納屋というものがそれにあたるものでです。

モノを収納する際に、家の外に置いておくわけにはいかないし、家の中に入れるわけにもいかない、という場合があります。それを保管するために「外のような内」あるいは「中だけれど外」という空間・場所を設けるのです。

土間、納屋、ガレージは生活必需品

ガレージが必要なもの、とは、なんと大げさな言い方かと思われるやもしれませんが、決して誇張ではありません。

生活の上で使う大きな道具、あるいは、外で使うことが主であり汚れてしまう道具をしまう場所なのです。事実、伝統的にみても多くの家々には土間も納屋もありました(そして現在もあります)。

土間とはビルトインガレージであり、納屋とは別棟のガレージなのです。

無くてもなんとかなる、ではダメなことがある

土間、納屋、ガレージのような収納場所は無くてもなんとかなる、という考え方が当たり前のように思われます。でも本当にそうでしょうか?

スプーンとフォークで食べることはできるから、お箸は要らないという人は滅多にいないと思います。日本の食事はお箸で食べるということが基本・前提であり、実用面だけでなく日本の食文化の尊重という面も大きいのではないかと思います。

これは、無くてもなんとかなる、ということをもって要否を決めるわけにはいかないこともあるということです。一度、立ち止まって考えなくてはなりません。

暮らし方が必要性を決める。出発点は私たち。

現代社会は、土間や納屋、ガレージが無くてもなんとなかるような暮らし方を正としているように思われます。モノを持たずに借りて済ませる、あるいは安価なもので済ませて使い捨てにする、代替可能なサービスを利用してやらずに済ませる、など手段が豊富です。

本来は、自分でできることは自分でやる、というのが何事も出発点のはずです。

新しい価値観、ライフスタイルの多様化など、耳障りが良い安易な言葉が、安易で怠惰な暮らし方を助長しているせいか、他人に任せるということが物事の始点になっているような感すらあります。

私は、自分でやってみて、経験を通じて予想や仮設を検証しながら軌道修正し、成長していく、ということが人の本来の姿なのではないかと思うのです。

これからは、自分と家族で生活を完結させていくために、必要な経験や知恵、道具、お金をどのように持ち、蓄積していくことが適切なのかについて、人の根幹をみつめながら考え直す時代になると考えています。フロー(消費)ではなくストック(蓄積)を重視して、生活を、暮らし方を、人生を、組み立てるというようなニュアンスだと申し上げたらよいでしょうか。

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